子供の頃、星を写真に写すには長時間露光をしなければならず、星空は必ず光跡として「線」になってしまったものでした。「点」として写すためには高価な追尾装置を使う必要があったのですが、仮にそれを使ったとしてもそうすると今度は地上の風景はブレてしまうことになります。
今はカメラの感度が上がり、「点」として写せるだけでなく天の川や星雲まではっきり手軽に映像として残せるようになりました。その感激は、それが当たり前の時代に生まれてくる子供たちには理解できないものかも知れません。
出来るからやるのか、やるから出来るのか
モノづくりの世界でも同じような技術革新が進んでいます。三次元プリンターが安価で利用できるこの時代に、手間を掛けて木を削ることに違和感を感じる人たちもいることでしょう。しかし、自分の手で作り上げていく感激はどうあっても手放したくはないものです。
木工品を依頼して下さる方にはいつも頭が下がります。自分では思いつかない発想をいただけることもしばしば。更に「楽しんで作って欲しい!」などと言ってもらえることもあり、本当にありがたいです。
モノ自体は余るほどあるこの時代だからこそ、他にはないものを喜んでいただけるのかも知れません。
手が遅くて、お待たせしてばかりですが…
ひとつひとつのストーリーを大切に育んでいきたいものです。