2010年2月2日火曜日

残せないメモリー

クロモジという木を加工する機会に恵まれた。僕にとって初めて扱う木。恐る恐る削ってみると…お!すごく良い香り!最初は高級な香水のような柑橘系。それが徐々に山椒っぽい感じに変わっていく。濃密な生命の気配。木は伐られても生きていることを実感する。
匂いはネットでは伝わらないのが残念だ。小学校の頃「未来のテレビ」というテーマの作文で「匂いが出るテレビ」について書いたことがあったが、現在どのくらいまで実現可能なのだろう。
ふと…街角で、居るはずのない祖父の匂いに出会い、残り香を追ってみたことを思い出した。